新型レンジローバーPHEVモデルから考えるサステナビリティ

2024.08.21

新型レンジローバーPHEVモデルから考えるサステナビリティ

伊勢志摩の英虞(あご)湾でサステナビリティに取り組むスモールラグジュアリー「COVA KAKUDA」での滞在と、新型レンジローバーPHEVモデルの試乗レポート。

ラグジュアリーの現在形を体感した旅だった。

 

 

 

 

 

豊かな自然と古きを大切にした再生への取り組みを行うリトリート

伊勢志摩・英虞湾は日本屈指の真珠養殖の地として知られている。その環境を存分に味わえるのが「COVA KAKUDA」だ。英虞湾の奥の入江に位置し、ヴィラ4棟とダイニングなどを備えたメイン棟、サウナ棟、アクティビティ棟がそれぞれ独立した自然の真っただ中に位置するリトリート。

 

 

全客室の前はすぐ海。外のデッキには柵もなく、まさにすぐ海。サウナに入った後、目の前の海に飛び込んで泳ぐなんてこともできる。海がすぐ目の前の自然いっぱいのここのサウナには、ぜひ入ってほしい。

 

 

広い客室には畳の小上がりがあり、木の温もりが心地よいスイートタイプ。宿泊した部屋にはサウナも併設されていた。

 

 

 

 

サウナに入ってしばしのんびり。夕食前にメイン棟前の船着き場からサンセットクルーズに出た。英虞湾は真珠の養殖場として知られているが、実はかなりその数は減っているそうだ。「COVA KAKUDA」もかつて真珠の工場(こうば)があった土地に建てられている。湾内も無人となった工場がいくつもある、という話しをうかがう。英虞湾の現状を伺い、シャンパンをいただきながら海風を感じ、英虞湾をぐるりと巡った。

 

 

 

夕食は地元の食材を生かした日本料理がベース。敷地内で育てている野菜やハーブ、養蜂で採れたはちみつをアレンジしたりと創造性豊かなお料理をいただいた。料理長は三重県出身。地元で研鑽を積み、よく知る地元の食材の魅力を引き出した料理を楽しませてくれる。アワビや松阪牛といった伊勢ならではの食材が並ぶコースをワインや地元の日本酒とのペアリングで美味しくいただいた。

 

 

 

夕食のコースから。肉厚の戻り鰹に卵黄が絡んで、まろやかな美味しさが口の中に広がる。

 

 

宿の方に誘われ、食後は焚火に。夏の夜らしく、焼きマシュマロや線香花火を楽しむ。この日は曇り空だったが、晴れていると天の川が見えるとか。都会では味わえない自然の闇の中で過ごす時間は、穏やかな気持ちにさせられる。

 

朝は目の前の入江から船に乗って出勤していく漁師さんが見られる。鳥の声と船のエンジン音が聞こえるだけの英虞湾の朝は、穏やかで清々しい。

 

朝食をいただいき一息ついた後、真珠の養殖体験のアクティビティに参加。船で英虞湾内の工場に訪れた。「COVA KAKUDA」の母体は1931年創業の真珠卸業、覚田真珠であり、今年からベビーパールの養殖をスタートしたという。かつて英虞湾内は真珠養殖の工場が多くあったが、今は数えるほどに激減。生産者の高齢化や水質の変化が主な要因だが、真珠養殖に適した水質を保つよう覚田真珠では様々な試みを行い、若手の生産者を育てている。

 

 

 

この日、いろいろとレクチャーをしてくださった生産者の方は25歳と若手のホープ。工場では、真珠母貝に付着した牡蛎などをヘラで落としていく作業を行った。アコヤ貝への核入れ作業を見学し、その工程のひとつである細胞を3mm四方くらいにカットし、貝に入れさせてもらったが、本当に細かい作業の繰り返しだ。この細かい工程を経て美しい真珠が生まれるのだなと感慨深いものがあった。

 

料理を始めとし、英虞湾クルーズや焚火や星空観賞、真珠の核入れ作業などのアクティビティは「COVA KAKUDA」ならではの体験ばかり。英虞湾の美しい自然の中で、昔から続いてきた人と自然の営みや里海の持続可能なサイクルを再構築したい、という思いが伝わってくる滞在だった。

 

 

COVA KAKUDA

https://cova-iseshima.jp/

 

 

 

 

電気モーターとエンジンを併用したラグジュアリーな乗り心地。新次元のSUVを体感

 

 

「COVA KAKUDA」をチェックアウト後は、レンジローバーの試乗へ。

 

今回、伊勢志摩の路上にて試乗した新型レンジローバー。1970年代に登場したレンジローバーは、ラグジュアリーSUVというカテゴリーを築いたモデルでモダニズムを追求したデザインと、洗練されたインテリア、あらゆる地形においても安定安心の走りを実現する。レンジローバーは「レンジローバー」、「レンジローバー スポーツ」、「レンジローバー ヴェラール」、「レンジローバー イヴォーク」の4モデルがあり、それぞれ電動化を進めている。全モデルにおいて外部電源から充電できる電気モーターを搭載したPHEV(プラグインハイブリッド)モデルを強化している。

 

レンジローバーPHEVモデル、レンジローバー ーAUTOBIOGRAPHY P550eの急速充電と普通充電に対応した105kWモーターは、30kWの急速充電で1時間以内に最大80%の充電が可能(※充電時間は電力供給状況や、気温、充電器と車の通信状態などで時間が前後する可能性あり)。EV走行の最大航続距離は120km(WLTP値)、現実的な使用状況では最大94km(想定値)のEV走行ができる。つまり日常的に運転する際、ほとんど電気のみでの走行が可能だ。3.0リッターの直列6気筒INGRNIUM(インジニウム)ターボチャージドガソリンエンジンも搭載されており、電気モーターのみで走行、ガソリンと電気モーターの両方を使用して走行、バッテリーのエネルギーを節約しながら極力ガソリンで走行、という3つのモードを自由に選べる。今、車を購入する際にエコロジカルであるか、という視点は欠かせないものだが、その点において文句なく素晴らしい機能だと感じた。

 

 

 

実際に試乗して体感したのは、オンロードはもちろん、オフロードでの快適な乗り心地。優れたコーナリングや安定感のある滑らかな走行。大きなボディは女性からは敬遠されがちだが、高く広い視界と優れたハンドリング、洗練されたエクステリアなど、男性だけでなくぜひ女性にも乗ってほしい魅力溢れるラグジュアリーSUVだ。大きくて安定感のある走りが味わえる、頼もしいパートナーだ。

 

環境や文化を守り、“本物”を大切にする。未来へ向けての在り方や取り組みを「COVA KAKUDA」での滞在や新型レンジローバーでひと時体感した。サステナブルでありながらラグジュアリーである。これは現在のラグジュアリーの理想形だなと思う。

 

アフターアワーズでなぜレンジローバー? と思うかもしれない。レンジローバーが最高の車であるという事もあるけれど、車作りの理念にとても共感させられた。きちんと丁寧に作り出されたものを、大切に使う。サステナビリティというのは、今、本当に大切にしたい在り方であり、それは服飾業界にも共通している。使い捨てではなく、作り手が丹精込めて生み出したものを大切に使い、時代に合わせてアップデートをしていくというのは、未来の環境に向けての大切なアクションだ。

 

 

 

 

レンジローバー -AUTOBIOGRAPHY P550e

車両寸法 全長:5,065mm  全幅:2,005mm  全高:1,870mm

車両重量:2,970kg

主要諸元

エンジン種類:水冷直列6気筒ターボチャージャー

総排気量:2,993cc

最高出力:404kw、550PS

最大トルク:800Nm

車両本体価格:¥24,470,000

 

お問い合わせ先 ランドローバーコール(フリーダイヤル)

TEL 0120-18-5568 (平日9:00~18:00)

公式ウェブサイト

 

 

文/早島芳恵

 

 

 

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