ミラノを軽やかに奏でる青島のサルタ Zhang Xiao

2025.03.24

ミラノを軽やかに奏でる青島のサルタ Zhang Xiao

Zhang Xiao / ジャン・シャオ

1988年、中国の山東省・日照生まれ。2013年、パターンを学びにミラノへ渡る。2015年1月、通訳として偶然訪れたサルトリア ムゼッラ-デンベックの芸術的な仕立て仕事に衝撃を受け、同サルトリアで約4年間修業。帰国後、2019年、青島にて「サルトリア バイ ジャン・シャオ」を始動した。

 

 

 

 

 

彼女の服にはゾクゾクッとする美しさがある。ジャン・シャオ氏と初めて会ったのは2015年。ミラノのサルトリア ムゼッラ-デンベックを訪ねた際、巨匠フランコチェスコ・ムゼッラ-デンベック氏のアップレンディスタ(弟子)として修業していたのがジャン・シャオ氏だった。中国から修業に来ていると話してくれた当時の彼女のことは非常に印象深く覚えている。近い将来、他のアジアの国々においても、イタリアで修業を積んだ職人によるサルトリア文化が広まっていく時代が訪れるのだろうと漠然と思ったものだが、当時は彼女が自身のサルトリアを構え、さらにここまでクラシックで王道の美しい服を仕立てるサルタになるとは想像だにできなかった。

 

4年間の修業を経て2019年に帰国し、生まれた育った山東省の青島にて、自身の名を冠した「Sartoria by Zhang Xiao」を開いた。夫はミラノのモデリスト養成校「セコリ」での同級生だった中辻亮多氏だ。以来、中辻氏がタリアトーレ(カッター)、ジャン氏がサルタというきれいな役割分担のもと、夫婦でサルトリアを切り盛りしている。

 

ジャン氏が服を仕立てるうえで大切にしているのは“モルビデッツァ”、すなわち柔らかさだ。端正で構築的なミラノのカットの趣を残しながら、特に肩周りにおいてより顕著な柔らかさが表現されている。優美な雰囲気を纏った彼女の服は、力強い師匠の服とは趣を異にするエレガンスを漂わせる。

 

ジョージ・ワン氏にも高く評価され、彼のブティック「Aterlier Brio Pechino」でもトランクショーを開催しているが、昨年から日本でのトランクショーも開始した。

 

今週3月28日(金)、29日(土)はキタノホテルにて、3月30日(日)はアフターアワーズのポップアップショップイベントにてトランクショーを開催予定だ。

 

 

Afterhours con Sartoria by Zhang Xiao

ポップアップショップ&トランクショー

東京都渋谷区千駄ヶ谷1-28-8 ニュー千駄ヶ谷マンション406

3月30日(日)ニュー千駄ヶ谷マンション406

12:00~18:00

 

オーダーご希望の方は、Email:zhangxiao1209@gmail.com までご連絡ください。

30日のポップアップイベントは、アポイントメントなしにSartoria by Zhang Xiaoの服を間近で見られる貴重な機会ですので、

ぜひ気軽に遊びにいらしてください。当日はヴィンテージの生地を多々ご用意しています。

 

 

原稿/藤田雄宏

 

 

 

 

 

←TOPへ戻る